ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

スパイダーマンみたい

 ニコちゃんがパパに全力アタックして、パパを怒らせたので、謝罪を促したのだけれど、泣くばかりで謝らない。オモチャを手に取って遊び出したので、オモチャを取り上げて「じゃあママも謝らない。ニコちゃん大事じゃないって言ったらどうする?」と言うと泣く。

 「大事だったら謝るんやで。パパのこと大事やろ?」と聞くと、まさかの答えない。「ママのこと大事?」答えない。「ペコちゃんのこと大事?」「うん」それは答えるのね。

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 夫と二人だけの朝、ご飯を食べながらニコちゃんの「大事」について話し合う。「たぶん守るべき存在がニコちゃんにとっての『大事』なんやろな」と夫。同じ見解で安心する。

 夫が仕事に行ったあと、ニコちゃんが起きてきて、朝食を少し食べて、私にもたれかかる。昨日の夜、寝るのが遅くなったので、まだ眠いのだ。「パパとママはニコちゃんを守ってくれる?パパとママはヒーロー?」そう聞くと、肯定して、「スパイダーマンみたい」と答える。その答えに思わず笑みを漏らす。

 私だって、両親や先生が同じ人間なのだと思ったのは小学生くらいだったかな。「パパとママはヒーローじゃない」と喉まで出かかった言葉を飲み込んで、もう暫く全力でニコちゃんを守ろうと思う。ニコちゃんがヒーローじゃない、と気付くその日まで。

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 サンタ稼業に関しては、中学生になったら、「ニコちゃんもサンタの仲間入りだよ」って言ってあげたい。それまではプレゼントをあげ続けたい。