ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

心の奥底は誰でも赤ちゃん

 祖母の米寿のお祝いに、姉夫婦と実家を訪ねた。実家までの距離は車で5分もかからなくて、姉も私も頻繁に実家に行っている。そんな訳で、姉の子たちと私の上の子は、まるできょうだいのように仲がいい。そしてよく喧嘩をする。

 うちの子(ニコちゃん)は、些細なことで大泣きする。今日も、姉の子たちがニコちゃんの思う通りに動いてくれなくて泣いた。パパとママへの助けを求める泣き方だった。パパと目を合わせて話し合って、敢えて暫く放置した。日頃散々甘やかしているので、何とかしてくれるだろうという思考の癖が付いている。自分でも何とか出来る様になって欲しかった。

 けれどニコちゃんは泣き止まず、泣き方がどんどん激しくなった。心配になって駆け付けようとすると、パパが引き止める。居ても立っても居られなくなると、パパがニコちゃんの元に駆け付ける。ニコちゃんはその後しばらく鼻が赤かった。

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 お昼寝もせず公園でパパと遊び、実家でいとこと遊んだので、9時頃家に帰るともう今にも寝そうだった。布団に入るとすぐに動かなくなった。妹ちゃんの方が中々寝なかった(おばあちゃんちで少し寝ていた)。

 夜中目が覚めると「抱っこ」とせがむ。抱き締めると安心して寝た。妹ちゃんが生まれてから、目に見えて甘えることが増えた。ニコちゃんの赤ちゃんの部分なのだと思う。きっと心の奥底ではいつも『ギュッとして』『私だけを見て』『寂しい』『大好き』といった感情が渦巻いているのだと思う。満ち足りなければ噴出する。満足するとお姉さんになる、のかも知れない。

 私だってそう。理由もなく夫に抱き締めて欲しい時がある。きっと私の中の赤ちゃんの部分が、寂しい寂しいと言っているのだと思う。ニコちゃんも恐らくそうなのだろう。抱き締めてもらうと安心する。だから私もニコちゃんを抱き締める。

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 ニコちゃんが居てくれるから、妹ちゃんの泣く声を『ママ大好き』のサインなのだと思えて、妹ちゃんがいてくれるから、ニコちゃんの赤ちゃん返りを受け止められる。二人に愛されていると感じると、とても温かくて幸せな気持ちになる。

 パパも同じように感じてくれているだろうか。妹ちゃんがパパ大好きのサインを出すのは、もう少し先のことかも知れないのだけれど。パパの膝に妹ちゃんとニコちゃんが乗っているのを見ると、すごく微笑ましい。願わくば、パパとママとおじいちゃんおばあちゃんたちの愛情をたくさん受けて、愛されていると自信を持って育って欲しい。