ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

初めて挨拶が出来た

 この世に生を受けて1年2ヶ月と27日、ペコちゃんが初めて挨拶をした。ねぇねを保育園に送った帰り、違うクラスの先生に「スイカ可愛いね〜」と褒めてもらった直後のこと。ありがとうございます、おはようございます〜って私が言うと、小さくペコリ。体育会系みたいな仁王立ちの頭だけの会釈だったけれど、促し続けて初めて自分1人で挨拶が出来た。

 家に帰って家事を済ませてオヤツタイム。母の口に永遠にお菓子を突っ込んでくる。分け合う喜びを知る1歳児。母の口に突っ込んだお菓子を食べようとするので取り上げて食べると号泣。虫歯菌なんて1歳には関係ない。同じお菓子を持たせると泣き止んで食べる。

 最近のお気に入りは『Habit』。『うっせぇわ』を1人で歌っていたりする。歌ならば何でもノる。ダンスを見よう見真似で踊る姿はとても可愛い。同じ空間にママがいればそれでご機嫌。寝ていてもママが家を出れば目が覚める、高感度ママセンサー搭載高性能多機能人形。歯は11本生えていて、上の前歯の歯を磨かれると泣き叫ぶ。こけても泣かない強い子。

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 ニコちゃんは保育園の登園を嫌がるので、「じゃあ保育園辞めるって先生に電話しようか」と言うと、「イヤぁぁあ!!!」と泣き叫んで暴れた。自分で全て用意して、登園時刻を30分も過ぎて教室へ。ニコちゃんはペコちゃんと違って少しの傷でこの世の終わりかのように泣き叫ぶ。きょうだいでも全然違う。

小さな大人

小さな大人と毎日を過ごしている。この世に生を受けて、まだ1年と2ヶ月ぽっちの小さな大人。歩くのもたどたどしくて、ドアも開けられなくて、寝転ぶママの上に自分からよじ登って顔から落ちる、存在感だけが大きい小さな大人。

喋れる言葉はママと開けてと貸して。ママ好き?パパ好き?と聞いても何も答えないのに、お姉ちゃん好き?と聞くと「うん!」と答えるシスコン。お姉ちゃんはどこまでも優しい。ママは叩くけど、赤ちゃんのことは決して叩かない。階段も抱っこして降りさせる。危ないから辞めて欲しい。

パンを無限に食べる。大人よりも食べる。パンコーナーに置いてあるパンが、気付くと全部無くなっている。1日3回はするお花摘みの匂いは、大人並に芳しい。ご馳走様をした後も、もりもりと食べ続ける。それなのに、細い。平均身長よりも上で、平均体重よりも下。太腿に汗をかく母からすると、羨ましい限り。

ブロッコリーが好き。枝豆も好き。ポテトを覚えた。トウモロコシは丸かじり。唐揚げも春巻きも食べられる。海苔はそのまま食べようとする。ゆで卵が好物。毎日昼ご飯は納豆と豆腐(ママの手抜き)。

お出かけが大好きで、出かけようかと言うと、1人で玄関に行こうとする。玄関に行くと、靴を履こうとする。夜お布団で寝られるようになった。起きても暫く泣いて布団で寝てくれるようになった。母乳を飲まなくなって、もうすぐ1週間が過ぎようとしている。ママは毎晩2年ぶりの飲酒を楽しんでいる。

ニコちゃん(お姉ちゃん)の下の歯がグラグラし出した。保育園の同級生にはもう4本歯が抜けた子もいるのだけれど、うちの子はまだだと思っていた。早い子は抜けるものなのだな。歯は抜けたら屋根の上に投げようと思う。夫とそう決めた。

お盆前の短い夏休み。セミの声は小さくなった。焦げるような陽光も、あと少し。永遠に感じる時間も一瞬で、季節も、気持ちも、成長も、あっという間に移ろいゆく。一瞬を留めておける最適な記号は何なのか、数え切れない形の中から、零れないように、ふるい落とすように、広い集めて飾り付ける。

今日の君に明日は会えない

 ペコちゃんが一歳になりました。長かったようで、あっという間の一年間。ニコちゃんも、ペコちゃんも、体も心(親の欲目)も大きく成長してくれた気がします。

 ペコちゃんはスタスタ歩くようになりました。こけて頭を打ってばかりだったあの頃が嘘のように、バランスを崩すとお尻から上手に倒れて、危うさも少なくなりました。

 ご飯もよく食べます。好きなものは、ブロッコリー(永遠に食べる)、しらす、コーン、スナップえんどう、茹で卵、薄焼き卵、海苔、濃い味のおかず。カレーを食べたら熱が出ました(たぶん偶然)。昨日は回転寿司に行って、うどんをよく食べました。

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 ママのあとを付いて来る。ねぇねやパパの後も追いかける。眠い時はママじゃなきゃダメ。ママがいないところで楽しそうに遊ぶのに、ママを見た途端に泣き出す。パパが帰って来ると、嬉しそうに駆け寄る。

 いとこの名前をハッキリと話す。たまに「かあちゃん」らしき言葉も出てくる。「あいあい(バイバイ)」と言いながら手を振る。私が電話に出ると、横で元気に「はい!」「うん、うん」と相槌をうつ。フルネームで名前を呼ぶと、「あい」と言いながら片手をあげる。お風呂に入れるのに服を脱がしている時、「バンザイして」というと、両手をあげる。

 髪の毛は少し増えて、お昼寝起きに汗をかいて立つまでになってきました。体重がようやく8キロになりました。爪がすぐ伸びて、ひっかかれて痛い。歯が8本生えていて、みんなの真似をして歯磨きをされるのが好き。朝が早い。音に敏感で熟睡できない。

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 ニコちゃんを厳しく叱って、我慢できる子にしよう計画をパパと実施中なのだけれど、ペコちゃんももう少し大きくなったら叱るようにしなければ。姉妹、難しいこともあるだろうけど、仲良くしてくれたら嬉しいな。私は仲良くできてないけれど。…頑張ろう。

ひんやりと甘い苺を半分こ

 ペコちゃんは車が好きです。車に乗るとご機嫌で、すんなり寝てくれることが多いのです。ニコちゃんの赤ちゃんの時も、夜なかなか寝付かなくて、永遠に広くて暗い道をドライブしていました。声の大きさや毛量は違うけれど、そんなところは似ています。

 ベビーカーも好きで、B型のベビーカーに乗せると、前についているバーを握りしめて身を乗り出して、外の世界を堪能します。普段は家に引き篭もることが多いので、パパとママとねぇね以外の人や物が新鮮でならないようです。

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 近くに卸売り市場があり、先日イベントをしていて初めて場内に足を踏み入れました。慣れない地域役員になって初めての会議への出席であたふたした後の人混み。とても疲れてお腹も空いて、けれどもどこもかしこも長蛇の列で、疲労はピークに達していました。

 イベントはあっという間に終わって、あちらこちらで撤収が開始される中、「アイスを60個無料で配布します」とのアナウンスが。夫に伝えると、よし行こう!とノリノリ(おそらく空元気)。ギリギリ貰えることになったけれど、いざ順番が近付くと、やっぱり足りない、とのこと。

 その代わり、スムージーならありますよ、と。地元の高級イチゴをふんだんに使った贅沢なスムージー。なんと一人一個ずつ貰えてめちゃくちゃラッキーでした。スムージーの上には大量の高級イチゴ。ペコちゃんにあげると何度も欲しがって、楽しい思い出になりました。

どんどん歩く

 どんどん歩けるようになる。トランポリンにも自分でよじ登って、跳ねる真似をして、自分で降りる。頭から落ちるかと思って駆け付けると、器用に手を使ってゆっくりずり落ちる。子ども用のソファにも難なく登る。

 どんどん出来ることが増える。昨日の夜は一度も起きずに朝を迎えた。求められたら即座に手を振る。パパやお母ちゃんを何となく言える。上の子に「ペコちゃんは食べさせてもらってる。自分で食べれない」と言われると、母の手ごとスプーンを掴んで、口に運ぶ十ヶ月児。

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 同じ空間でスマホを触っていると一人で上手に遊べるのに、少し離れただけで泣き出すママ大好きっ子。保育園には落選したけれど、のんびり遊んで待とう。そろそろお金が心配になってくるけれど、気にせず待とう。大丈夫、大丈夫、大丈夫だぁぁぁ。

十ヶ月と半月

 桜が散り、チューリップも満開を越え、ハナミズキが部分的に咲いてきました。まだ四月の半ばだというのに、夏のような暑さが続いて、かと思えば今日はとても涼しくて、近所の小学五年生の男の子が今年の夏はめちゃくちゃ暑いのではないかと心配していました。

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 ペコちゃんは自分の足だけでしっかり立つようになりました。手で支えると、自分で歩こうとするようにもなりました。私が電話をしていると、横で「うん!うん!」と頷いて、タオルを持って顔を隠して「ばあ!」と言いながらタオルを下ろします。

 永遠に終わりのない日々だと思っていたけれど、ゆっくりと確実に終わりは近付いているんだろうな。今が一生続けばいい、とも思うし、何処か遠くに逃げ出したい、とも思う。けれども何とか踏ん張って、可愛さを享受し続けています。実家や夫や保育園や姉に感謝です。

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 変化が苦手な私にとって、子育ては至難の連続で、環境が違えばテレビで報道されていてもおかしくなかったんだろうなと思います。本当に、子どもにも助けられているし、環境にも恵まれていて、それでもとてもしんどくて、自分が嫌になるけれど、ありがたいです。

 ペコちゃんは大きく心配させることもなく、こんな母親でも好きでいてくれて、ちょっとやんちゃで好奇心旺盛だけど、無事に育ってくれていて、良かったです。昨日火傷させてしまったのだけれど、病院に行く車の中でずっと泣いていて、心配すぎて泣きながら運転したけれど、病院の先生が優しそうな女の人で、「大変でしたね」と開口一番言ってくれて、それだけでその日がいい日になってくれた気がします。

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 こんな毎日を、ずっと覚えていられたらいいのだけれど、多分無理なので、文字にします。見返した私が少しでもこの可愛い日々を思い出せますように。ペコちゃん、めちゃくちゃ可愛いよ。ニコちゃんも、もちろん可愛い。二人とも好き。大好き。

十年の桜を見たよう、この十月

 満開の桜を愛でる季節を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。ご機嫌麗しゅうございます。

 我が家のちびちゃんは、先日十ヶ月を迎えました。あらゆる日用品がオモチャだった七、八ヶ月の頃に比べ、段々とオモチャに興味を示し、また日用品を使う様子をしっかり観察し、真似をするようになってきました。(例えば自分で歯ブラシを使って歯を磨こうとしたり、スプーンを使おうとしたり、ゲームのコントローラーを持って動かそうとしてみたり)

 ストローマグを自分で持ち上げ、上手にストローでお茶を飲みます。たまにむせるのも、また可愛いです。ニコちゃん(四歳)の方は、赤ちゃん用に用意したものを全て欲しがります。どうしても赤ちゃんに手がかかるので、我慢の連続みたいです。けれど、お姉ちゃんとして、よく頑張っています。

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 ネットで「育児に疲れた時は、施設から貰ってきた可哀想な子だと思って接せる」という言葉を拝見しました。ワガママ言って泣いてばかりの自分の子だと、つい声を荒げそうになるけれど、他人の子だと思うと、可愛いし優しくしなきゃと思う気持ち、何となく分かる気がします。一粒で二度美味しい、ならぬ、一人で二度美味しい、的な。

 つむじがとても良い匂いで、いつもクンカクンカと匂いを嗅ぐのですが、今日は無臭で寂しいです。代わりに耳の穴の匂いをくんくん嗅いで、幸せを感じておきます。どうしてお昼ご飯を食べてくれないんでしょうか。お腹が空いている筈なのに。分からないので、ブログを書いて気を紛らわせています。もう少し、頑張ります。

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 あんなに頼りなくて壊れてしまいそうだった赤ちゃんが、今では何も持たずに一人で立って、ありとあらゆる人たちにドヤ顔をしまくっています。楽しそうで何よりです。昨日出来なかったことが、たった一日で出来るようになって、すごいスピードで成長しています。この子の十ヶ月は、大人の十年と同じくらいなのかな、と思ってタイトルの句を詠みました。