ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

ママ寝る準備してね、パパと寝る

 昨日、お風呂上がりにパジャマを着せると、一つだけ外れていた一番上のボタンを付けようと悪戦苦闘していたニコちゃん。「ママ手伝おうか?」と声をかけるも、「自分でする」と四苦八苦しながらも粘り強く頑張っていた。見守っていると、気がつくとボタンが付けられていた。「すごい!付けれたん!」驚いて褒めると少し得意げだった。母が近くにいて、伝えると母も褒めてくれて嬉しかった。

 同じ日の朝、「おしっこ」と言うのでトイレに行くとうんちが出た。うんちの出そうな感覚が分かったのか。久しぶりにトイレでうんちが出て嬉しかった。本当のおしっこは中々出る前に教えてくれないけれど。少しずつ、一進一退、日進月歩でオムツが外れたらな、と思う。

 そして今日、何かは忘れたのだけど、私のやることを予測して、必要なことを先回りしてしてくれた。先を想像できること、思いやりがあることに驚いて、夫に凄いな、と報告した。

 お箸を誰のか分かっていて、パパのお箸、ママのお箸、と渡してくれた。生のしめじを掴もうとするので、「これはまだ生だから食べれへんよ」と言うと、鍋の蓋を開けて沸騰しつつあるスープにしめじを入れようとしていた。鍋にスープを入れるとツマミを回して火を付けてくれた。

 お風呂はパパと入った。お風呂の前から眠そうにしていたけれど、お風呂やで、と言うと素直に飛んで行ってくれた。風呂から上がって寝る準備をさせると、最初だけ「ママと寝る」と言ったものの、その次には「ママ準備しといて」と言ってパパのところへ走って行って、「パパと寝る」と言うと、パパは笑顔、ママは驚く。そんなこと言ったのは初めてだ。

 家の近くの100均でお弁当箱を選んで買った。十月にお弁当を持って遠足に行くからだ。初めての遠足。ニコちゃんはクマのお弁当箱を選んだ。ニコちゃんがそれでいいなら、と同じクマの柄のお箸とスプーンとフォークのケースに入ったセットと、動物のピックを買う。お弁当は姉に相談して、ニコちゃんの好きな焼き鳥にしようと思う。あとコロッケと。

 100均にいる時からお弁当箱を離さず、レジが終わってもお弁当箱が入ったレジ袋を離さず、家に帰ってもレジ袋から出したお弁当を離さなかった。お弁当箱で遊ばせていると、鍋の準備が終わるとお弁当箱で夕飯を食べると言う。お弁当箱を洗って、ママの取り皿に一旦入れて冷ました野菜と肉をお弁当箱に入れると、未だかつて見たことのない集中力で晩ご飯を食べた。クワトロチーズ鍋スープの効果なのか、お弁当箱効果なのか。

 ある程度お腹が満たされると、「アンパンマン見るー!」と恒例の遊び食べが始まったので、しばらくして戻って来ないのでママがニコちゃんのお弁当箱に残った具材を食べてしまう。自分のご飯も食べ始める。するとニコちゃんが戻って来て、「もっと食べる!!!」とこの世の終わりのような顔をして悲しむので、ママはとても罪悪感を感じた。

 それが二度ほどあって、二回目は全ての具材を口とお腹に押し込めた後だったもので、ニコちゃんは泣いた。ご飯を入れてリゾットにするか?お菓子を食べるか?何を聞いても「イヤ!!!」と泣くので、ほとほと困り果てたけれど、100均の後に行ったスーパーでニコちゃんが選んだお尻探偵の魚肉ソーセージを冷蔵庫の中で見つけて、ようやく「…食べる。」と笑顔になる。気難しいお姫様、いや暴君だ。

 魚肉ソーセージを二本食べて、ご機嫌になってお風呂に向かって、タイトルの言葉を発する。昨日、今日と、今まで出来なかったことが出来て、連続して感動する日だった。そんな日は滅多にない、と思う。

 どうかスクスク健康で元気で幸せに大きくなってくれますように。この子の一生が幸せでありますように。ただただシンプルにそれだけを願えたら、と思う。