ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

これはきっと今だけのこと

こんばんは。お盆ですね。普段会わない人とも会う機会が多いことかと思います。気遣いの連続、お疲れさまです。気を遣ってくれる人がいてくださるから、物事が上手く回るのですね。

我が家は特に帰省をすることもなく、旅行の予定を入れるでもなく、予定は未定でのんびりと過ごしております。友人から聞いた金魚アクアリウムと、13日までやっている燈花会くらいは行こうと思っていたのですが、ニコちゃんが発熱。家に篭り、昨日はたこ焼きパーティをしました。今日は焼肉。

夫がお風呂に入れてくれたので、のんびり出来るかと思ったのですが、寝る準備が出来たニコちゃんが「ママ抱っこ」と甘えて離れない。パパが一緒に寝に行こう、と誘っても「ママがいい!」の一点張り。焼肉臭い髪と体で一緒にベッドに横になりました。

小さいうちは、ママの方が圧倒的に過ごす時間が長いので、どうしても単純接触効果でママに軍配が上がる。それは恐らく男の子でも女の子でも変わらないと思う。そんな話を夫にすると、「なんや、自慢か。」と不貞腐れたご様子。そうです、自慢です。ママの特権です。

物心がついて、色んな分別がつくようになると、恐らく相性や好みが出てきて、パパの方が好きな子も出てくるんだろうけどね。子供はまだそんな合理的な判断が出来ないから。理性が育ちきってないから。どうしても感情に左右される。感情は単純に過ごす時間が長い人に情が湧く。

ニコちゃんのリクエストにお応えしようと、ベビーベッドの横を私が陣取る。夫は私に腕枕をする振りをして、ニコちゃんに手を伸ばす。ニコちゃんは夫の手で遊ぶ。

なかなか寝ない。全然寝ない。夫は伸ばした手を引っ込め、ベッドに斜めに寝っ転がり、イビキをかき始める。代わりに私がニコちゃんに手を伸ばす。ニコちゃんは私の手をギュッと抱きしめたり、私の手で遊んだり。

今だけなんだろうな。ふと思う。

こんな風に父親や母親の手を必要とすること。朝目が覚めて、パパやママを認めると、開口一番「パパすーき」「ママすーき」と言ってキスをすること。トイレまでも追ってくること。いつのまにか靴を自分で履けるようになったり、裸足で地面に降りないことを「成長したね」と夫に話しかけること。

きっとあっというまに成長して、パパのこともママのこともウザいと思う日が来る。家族で過ごすより、友達と過ごす方が楽しいと思うようになる日が来る。彼氏だってそのうち出来て、結婚だって考えるかも知れない。

それならば。早くお風呂に入りたい気持ちを抑える。

それならば、今だけは、思い切り甘やかしてあげたい。愛されてると実感させてあげたい。愛着感情を育んで、誰かに愛情を注げる子になって欲しい。自分を愛せる子になって欲しい。

そう思って、抱きかかえられる手に伝わる柔らかさと温かさを、心ゆくまで味わう。愛おしみ、慈しむ。この子は将来どんな子になるんだろう。どんな小学生に、どんな中学生に、どんな高校生に、大人になっていくだろう。想像できない。けれども一番近くで見守れるのは、母親の特権だ。そう思うと嬉しくなる。

けれども一時間以上経っても寝てくれないので、「ママお風呂入ってくるから待ってて。」と言い聞かせる。「ヤダ。」と笑うニコちゃんに、求められるがまま頬にキスをし続けると、なんとか許してもらえた。可愛い。ニコちゃんの幸せを願いながら、一時間以上ゆっくり湯船に浸かり、ブログをしたためる。