ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

三月の 梅と桜と 立つ子哉

 九ヶ月ももう終わりを迎えようとしています。永遠のようで一瞬だった赤ちゃん期も、間もなく終わりを迎えようとしています。

 九ヶ月前に生まれた時は、自分で意図して物を持つことすら出来なかったペコちゃん。それが今や、「ごち」と手を合わせたり、欲しい料理を掴んで教えてくれたり、ストローでお茶を上手に飲んだり、何も持たなくても自分一人で立てたり、自立と意思疎通がとてつもないスピードで出来る様になりつつある。

 目が合うと「まあ」とママらしき言葉を発して笑ってくれる。納豆が好きで、今日の晩ご飯はほぼ納豆だけ食べていた。いつも笑顔でくっついて、かと思えばジェットコースターや山の天気のように機嫌が悪くなって泣き叫ぶ。そんなペコちゃんを見て、一日に何度も「可愛い」と口にする。

 一人遊びが出来る様になった。産まれた時からママと離れることに不安を覚えて泣き叫んで、ママに抱っこされるとピタッと嘘みたいに泣き止んでいた子が、トイレに閉じこもってブログを書いていても、泣かなくなった。

 色んなものを口に入れる。うんちをしている時はいつもの暴れん坊が嘘のように静止して、顔を真っ赤にする。お風呂が好き。乳児用の電子レンジで作る蒸しパンと、あとブロッコリーが大好き。永遠に食べている。

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 可愛い子と打って変わって、母は四年前に比べて明らかにガタが来ている。シングルベッドで四歳と〇歳と寝ていると、朝まで一ミリも動けなくて肩がバキバキで、膝は十八キロと六キロを一気に抱っこすると、ジャンパー膝になった。化粧は基本的に子ども用の日焼け止めと眉毛とアイシャドウとアイラインだけで、髪の毛にアイロンなんてもう五年ほど当てていない。

 白髪も生えたりして、少しずつ老いていく。コンタクトを買いに行っていなくて、ずっと眼鏡。髪の毛に油分と水分がなくなっていく。それなのに剛毛で多毛で針金みたいで、髪の毛を束ねていてもゴムが落ちていく。頑固さは私の性格に負けていない。

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 近くの花がたくさん咲く公園に、花見に行った。ただ花を見る時間は優美で、子どもたちがいなければ、こんな気持ちを知ることもなかったのだろうと思う。生まれて来てくれて、ありがとう。育てさせてくれて、ありがとう。子どもも夫も自分も実家の家族も大切に、自分の気持ちを押し付けすぎずに付き合いたい。