ハンドソープの謎
洗面所の泡で出てくるタイプのハンドソープが、いつのまにか満タンになっていた。私には詰め替えた記憶がない。夫に訊ねる。夫は違うと言う。少し前に家の片付けを手伝いに来てくれた祖母に聞く。祖母も違うと言う。
では一体誰が詰め替えてくれたのか。ニコちゃんに冗漫で問う。「ニコちゃんがしたで!」またまたご冗談を。ニコちゃんはお菓子の袋も自分で開けれない。ハンドソープの詰め替えの袋は、ニコちゃん1人では開けれる筈がない。
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しばらく使っていると、どうもハンドソープの泡の調子が良くない。以前と何か違う気がする。泡立ちが非常に悪い。泡で出てくるタイプのボディソープに、最後に使い切るために少しお湯を入れた時と似ている。
そう思った時に、はたと気がついた。もしかして…「ニコちゃん、ハンドソープにお水入れた?」
帰って来た答えは、「うん!」
マジか。道理で全然泡立たない訳だ。
ニコちゃんにハンドソープにはハンドソープを入れること、水を入れたら泡立たないことを教え、毎日何回も何回も泡立たないハンドソープをプッシュし続けて使い続け、ようやく残りが少なくなって、泡立たない生活に終わりが見えて来た。
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ニコちゃんは、ママやパパや、その他色んな人のことを、良く見ている。生意気な物言いは、私や私の母や祖母にそっくり。皿洗いや料理は、何でもやりたがる。風呂上がりの化粧水は、自分で付ける。ママの歯を磨きたがる。
昨日は、初めて自分で顔と髪と身体を洗った。まだまだ先だと思っていた行為に、感動した。成長が嬉しくて少し寂しく感じた。
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お腹の中の子は、とても良く動く。どんな生活が待っているのか、想像も出来ないけれど、ニコちゃんもパパも赤ちゃんも、ママの宝物で大好きだと、伝え続けられるよう気を付けたい。パパに全然言ってないや。ごめんね。