ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

夫ファースト

 今のご時世に時代錯誤な考えかも知れないけど、今のご時世だからこそ「夫ファースト」を大事にしなければならないのかなって、ちょっと思う。

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 ニコちゃんが四十度の熱を出した。近所の焼肉屋にランチで食べ放題に行って、途中から確かに様子がいつもと違った。お腹いっぱいになって抱っこして車に乗ってニトリに行くと、なんだか異様に熱かった。欲しい商品が無くて、ニトリをハシゴして家に帰って熱を測ると、四十度を超えていた。ビックリした。

 夫と三人で、リビングを暖めて昼寝用の布団を敷いて、三人で寝た。三時間ほど寝ても、熱は四十度のままだった。晩ご飯は家にあるもので簡単に、夫にはポトフを、ニコちゃんには洋風雑炊を作った。吐いて、ペロリと食べて、また吐いた。

 夫はご飯を文句を言わずに食べて、「美味しい」と言ってくれた。食べ終わるとスポーツ飲料と明日の朝ごはん用のパンを買いに、スーパーに車で走ってくれた。帰ってくると「ママと二人でお風呂に入る」と泣くニコちゃんのために、お風呂を洗って自分はシャワーだけ浴びて、私達二人をお風呂に入らせてくれた。寝かしつけは三人でしてくれた。

 一人で対応していたら、こんなに穏やかに看病は出来ていなかったと思う。夫がいてくれて本当に良かった。夫がいてくれて助かった。

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 昔は仕事をしなかったり、ギャンブルにハマったり、酒に溺れたり、浮気をしたり、問題のある夫が多かったと思う。ところが今はそんな夫は少数派で、仕事もしてギャンブルもしなくて女遊びもしなくてお酒も飲まなくて、そんな夫の方が多いんじゃないかと思う。

 更に家事も育児も手伝って文句は言わなくて妻に一人の時間も与えて、そんなスーパー夫がスタンダードとして求められつつある、困った社会になってきている(気がする)。それが標準だと思うと苦しむことになる。妻に対しても同じく、仕事もして育児も家事も完璧でオシャレにも気を抜かず、そんなスーパー妻が標準だと思われている(気がする)。無理だ。無理無理。

 夫が「妻ファースト」を求められているなら、妻も夫に「夫ファースト」を提供すべきなんじゃないかと思う。「子供が一番」、それは当たり前で尊いことだけど、子供ファーストばかり優先すると、自尊心や愛情が枯渇する。夫や妻も優先されて然りなのではないだろうか。いや、しなければならない時もある。私は意識しないと出来ないから、意識してしなければならない気がする。天然で出来る人も中にはいると思うし、羨ましい限りだ。

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 ハマっているブログで、「賢者は常に自分を疑う」とあって、救われた気がした。いや、自分を賢者だと思っているわけではないのだけど。自分に自信が持てないことは、悪いことではないと言ってもらえている気がして。間違ってないよ、と言ってもらえている気がして。いや、間違いだらけの人間なんですけどね。でも、それでいい、そう言ってもらえている気がして。

 色んな人がいて、それでいいんですよね、きっと。「自分ばっかり」と思っている時は、周りが見えてない。みんな色々抱えていて、「自分以外みんな幸せ」だというのは思い込みに過ぎない。家族の数だけ家族の形があるし、他の家族の最善が自分の家族の最善だとは限らない。幸せや不幸せも、人によって違う。

 私はまた、こんなブログを書いて。人を楽しませようという気概が足りん気がします。人の立場になって考える、私も全然出来ません。反省。