ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

ボタンを一人でつけられた

 私の世界は非常に狭い。自宅と、一キロほど離れた保育園と、300メートルほど離れた実家、兼職場が全て。そんな中でニコちゃんの成長だけが私の変化で救いだ。

 水曜日の朝、暑かったけれど寒いかと勘違いをして保育園に行くのに半袖の上にカーディガンを着るようニコちゃんに提案する。ニコちゃんは最初は嫌がるも、考え直してやっぱり着る、と意思表示。着せるとボタンをつけようとする。ボタンはつけなくてもいいよ、と言ってみるものの、聞く耳を持たずチャレンジし続ける。

 車に荷物を積んで戻ってくると、一番上のボタンがつけられていた。びっくりして「つけれたん?すごい!」と褒めるも、その言葉を無視をするくらい集中して、二個目のボタンに果敢に挑むニコちゃん。「お手伝いしよか?」と聞くと、「手伝って。」と言うので、一番下から留め始める。

 思わず保育園の先生に、ボタンを自分でつけれたことを話す。先生も「すごいですね〜!」と言ってくれる。言葉を話すのも、歩き出すのも、平均より少し早かった。今は同じクラスの誰よりもよく話している。親バカだけど、賢い子だと思う。

 昨日は保育園から帰る時、ずっと抱っこをおねだりされた。あるお客様は、「つなし」、つまり一つ、二つとは数えない十(とお)までは膝の上に乗せてあげるのがいい、と教えてくださった。友人とその子供さんに、私の勝手な価値観を押し付けてしまったことを反省した。ニコちゃんをたくさん抱きしめてあげようと思う。

 ニコちゃんの成長だけが、私の全てなのだ。けれどもニコちゃんに過度の期待を寄せすぎるのは良くない気もする。ニコちゃんを大事に思いながら、私は私で自分の世界を作らなければならない気もする。けれども全てはニコちゃんのため。難しいことは考えずに、毎日を楽しく過ごせるように調整したい。