ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

トラウマ

ニコちゃんは一年ほど前、実家の小型犬に手を噛まれた。まだ歩き出して間もない頃、小さな小さな手に、パピヨンにしか見えないチワワの老犬の歯が噛み付いた。

チワワはニコちゃんを噛むつもりは無く、ニコちゃんに近付く人間を噛む悪癖があって、曾祖母がニコちゃんに触ったのを噛み付いた。それにニコちゃんも巻き込まれた。

傷自体はそれほど深くなく、数週間で治ったのだけれど、それ以来、犬全般を怖がるようになった。散歩中の大人しい小型犬にも、「怖い〜!」と泣いて、抱っこをせがむ。

もっと気を付けるべきだった。犬をニコちゃんがいる時は一切檻の外に出さなければ良かった。赤ちゃんには絶対に噛まない、と信じなければ良かった。一瞬の油断が悲劇になる。

ニコちゃんが犬を触れるようになる日は来るのだろうか。まあ、犬を触れなくったって、日常生活に支障は無いし、危険に対して慎重になることは悪いことではないと思うし。けれども、ニコちゃんにとってプラスになることを奪ってしまった可能性も、否めない。

でもまあ、私が全て、ではないのだ。気を付けていたって、怪我をさせてしまうことはあるし、必要以上に自分を責める必要は無いのだ、たぶん。それは私の願望だ。