ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

嫁姑戦争への巻き込み

ダブルバインド(二重拘束)、という言葉を以前DJあおいさんのブログで知った。二つの矛盾した命令をすることで、相手の精神にストレスがかかるコミュニケーションの状態を指すそうだ。(『ダブルバインドとは−ビジネス心理学』より)

私の母は相手の心情を慮らずに、思ったことをそのまま口に出す人なので、母の発言は矛盾していることが多い。要は、子供と同じなのだ。相手がどう思っているかなんて御構い無し。自分のを言いたいことを全て吐き出さないと止まらない。

ニコちゃんも、矛盾することをよく言う。母と比較するのもおかしな話だが、ニコちゃんの矛盾は許せて、母の矛盾は許せないのは、母の言うことには従わなければならないという思い込みがあるからだ。母の言うことを絶対聞かなければならないことは無いし、母を子供だと思えば、怒りを多少は抑えることが出来る。

母と祖母は、嫁と姑という立場になって、35年ほどが経つが、母は祖母の陰口を、祖母は母の巧妙な愚痴を、それぞれ相手がいないところで私に言うので対応に困る。正確には、母に対してはある程度諌めることも出来るが、プライドが高い祖母の母への愚痴への対応の正解が分からない。

なんだかんだ言っても、母のことは愛している(という表現を使うのは恥ずかしいけれど、おそらくそうだと思う)ので、祖母の母へのクレームに全て賛同するのは、例え母のいないところでも気が引ける。祖母の言い分が正しい時もあるが、(そういう時は全面的に肯定するが、)母の言動も一理ある時もある。いつでも祖母が正しいとは限らない。けれども、肯定以外の回答をすると祖母はションボリしたり、時にはムッとしたりする。

要は、祖母も子供なのだ。小さい子と同じで、ただただ自分の話を「そうだね、すごいね〜!」と、聞いてもらいたいのだ。それが生き甲斐なのだ。なんだ、私と一緒じゃないか。

嫁姑戦争に子や孫を巻き込まないで欲しい、と自分勝手なことを思うけれど、上手くやるしかないのだ。舌を二枚も三枚も使い分けて、片目を瞑り、時には両目を瞑り、自立し、自制し、大人になるのだ。その方が、きっと人生楽しいから。