ニコちゃん備忘録

消化しきれない、もしくは覚えておきたいアレやコレたち

分かち合うこと

ただ、同じ空間にいるだけで、同じ出来事、経験を共有するだけで、救われることだって、あるかも知れない。

コアなミュージアムに、姉のように慕う友人達と、それぞれの子供を連れて、遊びに行った。

少し離れたところに住んでいて、それぞれ家庭を持っているので、中々気軽には会えないが、会いたいと言うと会ってくれる。久しぶりに会っても、ぎこちなさが無い。ホッとする笑顔が見たくて、少し遠くても会いに行ってしまう。

ミュージアムは、ある製品の原材料についての様々な展示がされているものだった。その原材料とは、あずきなのだが。あずきの使われる食べ物、あずきを収穫してから乾燥する方法、あずきの種類、地球の歴史とあずきの歴史、中国の少数民族の暮らし、日本の四季とそれに関連するあずき料理…。すっかりあずき博士になった、と言いたいところだが、日を追うごとに見たことはどんどん忘れて行く。

たくさん笑って、たくさん何でもない会話をして、たくさん歩いて、たくさん食べた。とても幸福だ。そんな風に幸せだと思う日を積み重ねて、人生も幸せなものになっていくのかも知れない。分からないけど。本当は、姉達にしか話せないことを話そう、顔を見て謝ろう、と思っていたのだけど、話せなかったし、謝れもしなかった。ごめんなさい、お姉ちゃん達。

何とも宙ぶらりんな状態だけど、それも私らしくていいのかも知れない。何でも白黒ハッキリさせるのがいいとも限らない。時間がくれば、答えは出てくるかも知れない。分からないことは、分からないで置いておこう。分からないフリも、自分を救う一つの方法かも知れない。

自宅の近所で、普段は見ない中学生を見かけた。大きい子供に、何故か分からないけど、ひどく安心と感動を覚えて泣きそうになった。ニコちゃんの将来の姿を、勝手に重ねたのかも知れない。

ニコちゃんや夫や私がいることだけで、誰かを傷付けたり、嫌な気分にさせたりすることがあるかも知れない。けれど同時に、ただいるだけで、誰かを励ましたり嬉しくさせたりしているかも知れない、と思った。そして、それは私には制御しきれないことだから、考え過ぎても意味が無いのだ。私はただ在るだけ、考え過ぎずに、目の前のことを全力で楽しめばいい。

そんな風に思えるようになったのは、もしかしたらお姉ちゃん達のお陰かも知れない。それは、どこにでもあることではない。とても恵まれていて、感謝している。この幸運がいつまでも続くように、楽しくて嬉しい気持ちと、尊敬して大切に思う心を持ち続けたい。たくさん失礼、無礼、傲慢、浅はかさがあったと思うけど、いつも赦してくれてありがとう、ごめんなさい。成長せねば。

大好きです、ありがとう。